作品集
木崎の家

落ち着いたグレーの外観が街並みにやさしく溶け込むこの住まいは、
日々の暮らしに寄り添いながら、
四季の移ろいを楽しめる工夫が詰まっています。
玄関には、
2階へと続く階段下のデッドスペースを活かしたシューズクロークを設置。
限られた空間を無駄なく有効に使い、
すっきりとした印象を演出します。
階段を上がると、
2階にリビング・ダイニング・キッチンが集約されています。
リビング部分は一段下がった設計で奥行きが生まれ、
造作のテレビ台は壁一面を棚にすることで、機能性と美しさを兼ね備えています。
さらに、十字の格子窓がやさしいアクセントとなり、
落ち着いた雰囲気を添えています。
この家の最大の特徴とも言えるダイニングは、
南側の大きな窓からふんだんに光を取り込み、
白い壁と木の床・家具が相まって、やわらかく心地よい明るさが広がります。
窓の外に佇む木々は新緑の季節になると、
その美しい姿で暮らしに彩りを添えてくれます。
階段を上がった脇には、2畳の畳スペースを設けました。
荷物を広げる作業や、ちょっとした休憩にちょうどよく、
暮らしの中に「和み」の時間をもたらしてくれます。
1階には寝室、水まわり、クローゼットを集約し、生活動線をすっきりと整理。
クローゼットの奥には、こもれる作業カウンターを設けたワークスペース(書斎)もあり、
集中したいときや静かに過ごしたいときにぴったりです。
また、寝室からはテラスへとつながっています。
柵によりプライバシーも守りつつ、
家庭菜園も楽しめるよう設計しました。
自然とふれあう時間が日常の中に溶け込んでいます。
周囲の環境になじみながらも、その恵みを住まいに取り込む設計。
自然とともに過ごす心地よさと、
季節の巡りを楽しめる、そんな住まいが完成しました。